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Project1 次世代がん治療(BNCT)の開発実用化 取組内容

Project1 次世代がん治療(BNCT)の開発実用化 取組内容

実施事項

  • 県が整備する拠点施設で病院設置・普及型の治療装置の開発を行うとともに臨床研究を実施。H27年度までに先進医療として治療法と治療装置を実用化
  • つくばで開発され世界の臨床研究の場で使われている線量評価システムとセットでBNCTの世界標準の構築を目指す

ロードマップ

  • 加速器型BNCT治療装置・実証機「iBNCT001」の開発整備(2010年度~)
  • 共同研究拠点「いばらき中性子医療研究センター」(東海村)の整備(2011~2012年度)
  • iBNCT001での中性子発生、中性子の物理特性測定実施 (2016年度~)
  • 治験実施に向けたPMDAとの相談 (2016~2018年度)
  •  iBNCT001による生物照射実験実施 (2017年度~)
  •  治験実施に向けたiBNCT001による非臨床試験実施 (2020年度)

BNCTの特徴

  • 正常な組織とがん細胞が混在しているような病気でも、がん細胞を選択的に破壊。
  • 原則1回のビーム照射で治療が完了。1回の照射時間は30分程度。治療が短期間で完了。(一般の放射線治療は照射回数:20~30回、治療期間も1か月~1か月半かかる)
  • 未だ治療法が確立できていない難治性がん、再発がんへの治療効果が期待。
  • 保険適用により比較的安価に治療を受けることができる。

矢印

原則30分1回の短時間照射で治療完了.がん細胞だけのピンポイント治療で身体的負担を軽減
陽子線、重粒子線治療と比較して安価な治療費で経済的負担も軽減

治療例

頭頸部がん治療例

BNCTの原理

BNCTの原理

加速器型BNCT治療装置・実証機:iBNCT001のイメージ

期待される効果

《BNCTによるがん治療分野》
● 治療費(国内) : 420万円/人  (うち薬剤費:180万円)
● BNCT治療数   : 1施設当たり 300~400人/年
● 施設整備(国内): 50億円 (建家込み)/病院 × 30施設
● 施設整備(国外): 100施設

《中性子を用いた研究・産業分野》
● 小型中性子施設数: 100施設 (国内外)
● 研究分野・産業分野での中性子利用による市場規模: 約2,000億円

【規制緩和措置】
● BNCTのホウ素薬剤は、医薬品として製造販売されておらず、東京と京都の2箇所でしか投与を受けられない。
● 医療機器の主要部分を改造した場合において、変更承認の手続の間は先進医療として治療できない。

患者負担の軽減、円滑な臨床研究
1. 総合特区の区域に限定して、BNCTに用いるホウ素薬剤の外部提供を認める薬事法の特例措置を提案
2. 薬事法の承認を受けた医療機器の改造に伴う変更承認手続の間において、先進医療の治療の継続を認める特例措置を提案

【2020年時点の状況】
《事業当初の課題》
●BNCT用のホウ素薬剤は医薬品として薬事承認され、BNCT治療施設で使用できるようになった。
●頭頸部がんに対するBNCT治療が保険医療として認定された。
《新たな課題、緩和措置検討項目》
●頭頸部がん以外のがんに適用を拡大する際に、そのがん種毎の治験が必要である。BNCTをより多くのがんに簡便、かつ、速やかに拡大できることが求められる。


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